昨今、耳にする機会の多いメタバース。最近では、社内イベントに活用する企業様も増えてきました。
名前は聞いたことはあるけど、どんなものかはわからない。といった方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はメタバースの説明と社内イベントへの活用術をご紹介いたします。
メタバースとは?
メタバースとは「仮想世界」のことを意味します。わかりやすい例で言うと、過去に話題になった映画「サマーウォーズ」です。
「サマーウォーズ」ではインターネット上の仮想空間OZで自分のアバターを作成し、仮想空間上で全てのインフラの支払いが済んでしまう世界で、現実世界をより快適にするものとして親しんで使われています。
上記の様に、メタバースは現実世界に体がありながらも、仮想空間で「あなた」が行動できる空間のことを指します。
メタバースが注目されている背景・理由
ではなぜ今、メタバースが注目されているのか?
メタバースが注目されている背景には大きく分けて3つの使用用途が関係しているため、そちらを踏まえてご紹介します。
①オンライン会議(業務)
メタバースの技術はオンライン会議でも使われています。
今までのZOOMなどと異なり、メタバースでは自身が仮想空間にアバターなどの姿で赴き、そこで話し合いをすることができます。また、VRなどを装着すれば仮想空間にいるはずなのに、あたかも同僚と隣で仕事をしているような感覚を得ることができます。
リモートワークが主流となり、他の従業員の温度を感じづらくなっている今、他者との距離を近く感じ取れるメタバースが注目されています。
②ゲーム
ゲームにおいてもメタバースは活用されています。
いわゆるオープンフィールドと言われるゲーム世界においては、ロード時間が削減され、自身が操作するキャラクターがゲーム世界を歩き回ることができます。
かつてはゲームの活動範囲の狭かったフィールドが、メタバースを使用することにより、現在ではとても広くなっています。
上記の様にメタバースはゲームの世界においても可能性を広げる大事なツールとなっています。
③バーチャルライブ
ゲームでの利用と似ていますが、バーチャルライブでもメタバースは活用されています。
今までの3Dでのライブの場合には、あくまでもそのライブ空間をまるで現実世界のように見れるというメリットがありましたが、同じ空間・時間を共有している「共感覚」はありませんでした。しかし、メタバースを活用すると「共感覚」を楽しむことができます。
上記の様にメタバースを利用することで今までにはなかった臨場感のあるリアルタイムの「ライブ」を楽しむことができるようになります。
メタバースの活用例(ゲーム)とツール
ここからはゲームを使ったメタバースの活用例とツールに関してご紹介します。
メタバース活用例(ゲーム)
①FORTNITE(フォートナイト)
FORTNITE(フォートナイト)はアメリカのEpic Gamesが2017年にリリースしたオンラインゲームです。バトルロイヤルで100人の中から1人生き残ることを目的とするゲーム性と、ソロプレイから4人までのチームを組めることもあって、eスポーツの種目となることが多い特徴を持っています。クリエイティブモードではバトルをせずにオリジナルのゲームを楽しむことができたり、ボイスチャットでほかのプレイヤーと交流できます。レベルに合わせたマッチングが行われる点でも初心者からプロゲーマーまで楽しめるゲームです。
②Roblox(ロブロックス)
RobloxはアメリカのRoblox社が提供しているオンライン上のミニゲームプラットフォームです。
数千万本のゲームが基本無料でプレイできるというプラットフォーム機能が特徴ですが、アバターとチャット機能を使ってほかのユーザーと交流できたり、「Roblox Studio」を使ってゲームを制作し、Roblox内で公開できる点から、コミュニケーションツールとして楽しむ人も多いです。
③あつまれ どうぶつの森
2020年に任天堂が発売し、新型コロナウイルス感染拡大下での「巣ごもり需要」時にプレイする代表的なゲームとして有名になりました。
他のユーザーとのコミュニケーションを取りつつ、アバターを使ってゲーム内で生活をする点やログインをしなくてもゲーム内の時間が経過している点が大きなメタバース要素となっています。
また、最近では自治体や企業がコンテンツ参入しているという点からも注目を集めています。
続いてツールに関してご紹介します。
ツール
①Mesh for Microsoft Teams
Mesh for Microsoft Teamsはマイクロソフト社が発表したサービスで、企業での導入実績も多いMicrosoft Teamsで3Dアバターが利用できます。
Microsoft Teamsでは会議参加者はカメラの「オン」「オフ」しか選べませんでしたが、Mesh for Microsoft Teamsでは、オンとオフの中間ともいえる「アバター」という選択肢が加わっており、
アバターを利用すれば、自分の姿を映し出さなくても自分の状態を伝達可能となります。
②Remo(リモ)
Remo(リモ)はバーチャル上で動きのあるコミュニケーションを実現することができ、オフラインに近いリアルな交流体験が可能なツールとなっています。
参加者はバーチャル空間を自由に移動をすることができます。また、参加者全員に発信をすることのできるプレゼンテーションモードがあるので、随所に参加者の注目をグッと引き寄せてオンライン会議やオンラインイベントの進行を行うことが可能となっています。
▼「Remo HP」
https://jp.remo.co/
③oVice
oViceは同じ空間で近くにいる相手に、話したいタイミングで声をかけることができます。
これによりバーチャル空間でも、まるでリアルのような会話をすることができます。また、200個以上の空間デザインプリセットがあるのでバーチャル空間をお好みのデザインにカスタマイズできる事も大きな特徴です。
▼「oVice HP」
https://ovice.in/ja/ovice-9/?utm_campaign=officetrial_app_google_brand&utm_source=ppc&utm_medium=google&utm_term=ovice&utm_campaign=%E3%80%90%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%80%91%E7%A4%BE%E5%90%8D&utm_source=adwords&utm_medium=ppc&hsa_acc=1693113588&hsa_cam=14798883517&hsa_grp=131392755247&hsa_ad=604819948792&hsa_src=g&hsa_tgt=kwd-615526926604&hsa_kw=ovice&hsa_mt=e&hsa_net=adwords&hsa_ver=3&gclid=Cj0KCQjwteOaBhDuARIsADBqRegJTBpeGAZo7Tbi-2Hu4k_gdzojJt0FL15kAFAzsslj2dbVjmNqWtkaAhW8EALw_wcB
メタバースの楽しみ方
ここからはメタバースツールを使用した際に参加者はどのような楽しみ方ができるのかをご紹介します。
①バーチャル空間を歩き回ってみる
まずはバーチャル空間を歩き回ってみましょう。そうすることによりバーチャル空間がどのようなデザインになっていて、どのような参加者がいるのかを知ることができます。
②チャット機能を活用する
次にチャット機能を活用しましょう。
たくさんの参加者がバーチャル空間に参加している際には、面識の少ない人にいきなり話しかけることはハードルが高いです。
ですので、まずはチャットのダイレクトメッセージ機能を活用して仲の良い同僚や、友人に「どこにいるのー?」と確認をし、話しかけましょう。
そうすることにより徐々にバーチャル空間での会話に慣れることができ、慣れてくれば多くの参加者と会話を楽しむことができます。
③グループでの会話をする
メタバースツールの中には、いくつかの小部屋でグループ会話ができる機能を搭載しているツールも多く存在します。
ですので、個人との会話を楽しんだ後は、グループでの会話を楽しみましょう。
機能の中には、自由に小部屋を移動できる機能のあるメタバースツールが存在するので、オンライン会議やオンラインイベントを行う際には、「どこまでできて、何ができないのか」をあらかじめ確認しておくと、よりバーチャル空間を楽しむことができます。
社内イベントへの活用方法
そもそもなぜ社内イベントが必要なのか
ここからはそもそも社内イベントがなぜ必要とされているのかという点と、メタバースを使った社内イベントの活用例をご紹介します。
テレワーク導入により、働く側にとって、通勤に使っていた時間を家事や自由時間に使えるという大きなメリットを感じている人が多く、コロナが終息した後もテレワーク勤務を希望する方が多くいます。
しかしその一方で、コロナ前は頻繁に行えた社内コミュニケーションもできなくなっているという現状があります。
また、テレワークでは基本的に1人で作業することが多いので自分の悩みを相談できず、会社への帰属意識や愛社精神が希薄になりやすいという現状もあります。そんな課題を解決してくれるのが社内イベントです。
社内イベントを行うことにより、横の繋がりを深め、コミュニケーションを活性化することができます。
また、改めて自社を知ることができるので「自分はなぜこの会社で働いているのか」ということを再認識でき、帰属意識や愛社精神の向上にも繋がります。
社内イベントにメタバースを取り入れることで社内コミュニケーションの活性化など様々な効果をプラスしてくれます。下記に活用例を記載しますので参考にしていただけますと幸いです。
活用例① 歓談
メタバースを取り入れることにより、自由に好きな人と会話をすることができ、普段はコミュニケーションの取れない上司や部下同士で会話をすること可能です。
この際には上司の方から部下に積極的に話しかけてあげると、よりコミュニケーション活性化に繋がります。
また、グループトークの際は「キャンプが好きな人」など、あえて趣味に紐づけたテーブルを作成することにより、普段は知れない上司や部下のリテラシーの部分も知れるので、よりコミュニケーションを活性化させることができます。
活用例② ゲームコンテンツ
バーチャル空間をデザインした「〇×クイズ」や「4択クイズ」の実施もとても効果的です。「〇×クイズ」や「4択クイズ」は参加者にも分りやすく参加率も高いので、多くの従業員のコミュニケーションを活性化させることができます。また「〇×クイズ」や「4択クイズ」の内容を通常の問題に加え、自社にまつわる問題を追加することで自社理解に繋がり、従業員の帰属意識や愛社精神の醸成にも繋がります。
活用例③ 新入社員紹介
上記にも記載しましたが、メタバースツールの中には、参加者全員の注目を集める機能を搭載しているものがあります。
この機能を会社の新入社員紹介に使うことで、対面では緊張して中々喋れない新入社員も、オンラインということもあり緊張せずに喋ることができます。またその際には、チャット機能を使い新入社員に対する質問を投げかけてあげるとよりコミュニケーションの活性化に繋がります。
メタバース空間を運営する際の注意点
注意点① 打ち合わせ席を用意
当日は運営幹事もバーチャル空間に参加するため、運営幹事用の打ち合わせ席を作成しておくことが大事なポイントになります。
打ち合わせ席ではイベント前の段取りの確認や、イベント中の参加者の参加状況、ゲームコンテンツの結果の共有、イベント時間の調整などを行います。
イベント中はイレギュラーが起きる可能性もあるので、冷静に対処できるように運営幹事で随時、打ち合わせをしましょう。
注意点② 操作方法を分かりやすく説明
メタバースツールは運営幹事が操作方法を理解していても、参加者が操作方法を理解していない場合が多々あります。
参加者に楽しんでもらうためにも操作方法を分かりやすく説明しましょう。
「事前に参加者へ当日使用するメタバースツールの操作方法の資料を配布する。」というだけでも効果がありますが、イベント数日前にテスト用で作ったバーチャル空間に入ってもらい、ツールに触れてもらう機会を設けると、より参加者は操作方法の理解が進みます。
もちろん、イベント当日に改めて操作方法を説明することも必須です。
メタバースツールを活用する上で、参加者の操作方法への理解度は、参加者満足度に直結するため、丁寧で分かりやすい説明は欠かせないでしょう。
注意点③ ファシリテーターを用意する
当日のグループ歓談やグループゲームコンテンツを行う際は運営幹事でファシリテーターを用意しましょう。会話を振る際には事前に参加者の部署や年齢層や趣味などを確認して、参加者がフランクに会話を楽しめる空間を作り出すことがポイントになります。
注意点④ 通信環境・使用媒体の確認をする
オンラインイベントにおいて、通信環境はとても大事なポイントになります。参加者が通信環境の悪い場所にいると声が聞こえにくかったり、映像が荒くなってしまいますので、通信環境の良い場所で参加してもらうことをあらかじめ注意喚起しましょう。また、メタバースツールによってはスマホではなく、パソコンでの参加を推奨しているメタバースツールもあるので参加者の使用媒体に関しても確認が必須になります。
注意点⑤ メタバースのリテラシーが高い人をグループに1人以上入れる
グループ内に、メタバースツールへのリテラシーが高い方を1人以上組み込むことで、グループメンバーへのサポートが円滑に行われやすくなります。
逆に、メンバー全員がツールに慣れていない方であると、当日お楽しみいただく時間が減ってしまうことに繋がります。
もし、リテラシーの高い人が社内にいない場合は、イベント当日前に各グループの代表を1名ずつ集め、レクチャーする機会を設けることも必要かもしれません。
いかがでしたでしょうか。
本記事で述べたように、メタバースは社内イベントのコミュニケーションの活性化や帰属意識や愛社精神の向上など、会社の課題を解決するツールとしてとても注目されています。ですが、その一方で初めての方がメタバースを使った社内イベントを実施するのには少しハードルが高いという現状もあります。
弊社イベモンでは、メタバースを使用した社内イベントも多数実施しておりますので、実際の事例を聞きたい方はぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。