普段何気なく目にしている”動画”ですが、社内イベントにおける動画は、短時間で分かりやすく説明が可能、参加者を飽きさせないといった効果があります。種類は、「オープニングムービー」や「社史映像」、「表彰アタック映像」、「ダイジェストエンドロール」など様々です。
期待感・一体感の醸成、理念浸透・情報の共有など、目的によって作り方は異なりますが、それぞれ重要な役割を担っています。イベント動画は、ただ作成するだけでなく、効果的であることが必須です。
では、効果的な動画はどのような内容・演出を施しているのでしょうか?
今回は、「組織課題を解決へと導く動画制作」についてご紹介します。
コンテンツ
イベント動画の優劣の基準はたった1つ
動画を作成するにあたり、重要なたった1つの優劣基準は、「イベントの目的達成に寄与できるか」です。
イベントを成功させるためにも、動画の優劣が肝心となってきます。「クオリティの高い動画が当たり前」の世の中なので、視聴者の目は肥えていると言っても過言ではありません。とはいえ、効果的で優れた動画にするためには、「豪華な演出を施す」「BGMを流行りの音楽にする」「旬の芸能人に出演してもらう」という手段の部分ではなく、「イベントの目的達成に寄与できるか」を基準に考えることが必要です。
イベントを開催する際、必ずと言っていいほど”目的”が存在します。「その目的を達成に近付けるかどうか」で動画の本質的な価値が変動します。動画内のメッセージ・演出等は、全て目的達成へ紐づけることを意識します。
優れた映像を制作する上で欠かせない点6つ
では次に、「どのような構成・演出だと目的達成に寄与できるのか」を解説して参ります。
イベントを成功へと導くための、映像制作する上でプロが意識するポイントを6つご紹介します。
①イベント背景の理解
動画作成は、企業側・イベント運営側が、「イベント開催へ至った経緯・背景」を知るところから始まります。
・なぜイベントを開催したいのか
・今回はどのようなイベントにしたいのか
・前回のイベントはどうだったのか
・企業側が参加者にどう見せたいのか
・参加者は何を求めているのか
イベントを開催するにあたり、まずは目的を明確にし、背景を理解をします。
動画制作においてヒアリングは肝となり、この部分を疎かにすると、動画自体の価値は著しく落ちます。動画の制作に携わる人は、イベント主催者と同等の見方ができるまで、徹底的にヒアリングを行います。
②参加者の特徴の把握
参加者の特徴によって、効果的な演出も異なります。
例えば、お子様に対し文字数の多い堅苦しい映像を見せても、興味を持たずに最後まで見てくれることは少ないと予想できます。『体育会系が多いのか。理系が多いのか。年齢層はどの辺りか。男女比は何対何か。』などでも演出が丸っきり変わってきます。
より多くの参加者の心を動かすためには、「参加者の特徴を理解すること」は必須です。
③動画で与える効果の決定
イベントの目的を見据えて、参加者にどのような効果を与えたいかを決定します。
この動画を見て、『感動の涙を誘いたいのか、胸を熱くさせたいのか、満面の笑顔になってほしいのか』等です。動画は文字よりも分かりやすく、頭に残りやすいといわれています。
イベントの目的などの根幹部分を把握した後に効果を決定し、「音」「動き」「声」「時間軸」「多数の情報共有」など動画ならではの総合的な演出を考えます。
④時間軸・構成の決定
”伝えたいメッセージ”を動画の終盤に入れ込むことで、動画の効果は最大限に高まります。
CMで、最後に企業名や商品名が出ていることが良い例です。
イベント動画も、伝えたい内容は最後にするという構成が理想です。
動画の冒頭には参加者の関心を引くキャッチーかつインパクトのある映像を入れ、ラストには最も伝えたいメッセージを入れるなどして、内容の優先順位を考慮した動画づくりをします。
(また、「過去→現在→未来」の時間軸に沿って構成すると、参加者は違和感無く動画を視聴することができます)
⑤尺の長さ
イベント内における動画は、「飽きさせない演出」「認知・理解のための演出」などの効果があります。
しかし、動画が長尺で、集中が持たず、内容も伝わらなければ、意味のない時間になり逆効果になります。
伝えたい内容を最小限にし、視聴者が理解しやすく、飽きのこない尺の長さで制作することが大切です。
大まかに、オープニング動画は1分~1分30秒、エンディング動画は2分~3分を目安に構成します。
⑥音声の編集
例えば、複数人へのインタビュー撮影や、複数の事業所の紹介動画をまとめて一つに編集する際は、音量のレベルを一定に保つことを意識します。
全員が同じ環境、同じ声量で話すわけではないので、撮影された音声の出力レベルは全て異なります。屋内・屋外、このご時世ですとマスクをしていると声が聞き取りづらい可能性もあります。ボリュームにバラつきがあると、集中が途切れ、内容が入ってこなくなります。
BGMに関しても同様で、出力レベルに差があると聞きづらく、作った動画がマイナスの効果になってしまいます。
見える画だけでなく、動画ならではの音声の編集技術も必要です。
映像制作が可能な会社の比較ポイント3つ
「自主制作は工数負担が…。」
「作りたいビジョンはあるけれど技術が…。」
「撮ったはいいけれども音声編集が難しい…。」
様々な壁に当たり、結果的に「検索でトップに上がった安価な映像制作会社へ依頼をすることに…」といった経験もあるかと思います。
では、映像制作会社やイベント会社に依頼する際、数ある中からどこを選択すべきか悩むかと思います。
会社を比較する際にチェックしていただきたいポイントをご紹介します。
①ゴールの共有
先ほども申した通り、映像制作をするにあたり、「イベント背景・目的の理解」が重要です。詳細を求め、徹底したヒアリングをしてくる映像制作会社は信頼度が高いといえます。
各社に沿ったオリジナリティがなく、テンプレばかりの映像は効果的とは言えず、参加者の満足に繋がらないので要注意です。
HPで実績動画が閲覧出来る企業も多くあります。ゴールや効果、制作のポイントを記載している企業には、是非相談してみてください。
②費用・スケジュールの明確さ
費用の相場が分からず、相見積もりをする企業がほとんどです。
基本料金しか提示しておらず、追加、追加で結果的に予算オーバーになってしまったという方も少なくありません。問い合わせをする際には、オプション料金も項目ごとに聞いておくと安心です。
費用と同様、スケジュールの把握も重要です。企業側から素材を提出して動画を制作してもらう際には、イベントから日程を逆算して提出する必要があります。可能なスケジュールを組めるか、スピーディーな対応をしてくれるかといった条件も見てみてください。
③企画・提案力の多さ
こちらからどのような演出にしたいかと伝え、すぐに伝われば話は早いですが、必ずしもそうとは限りません。
「明るい感じ」「泣けるような」「モチベーションが向上するように」などのイメージを伝え、どれだけの聞き返し・提案をしてくれるかが重要なポイントです。イメージから連想し、ヒアリングから擦り合わせし、効果的な演出を提案してくれるような実績が豊富で企画・提案力の多い制作会社を是非お選びください。
映像制作の演出紹介(目的別)
これまで「目的を明確にした動画」が効果的だと、お伝えしてきました。
では、弊社イベモンが動画制作において、「目的を達成するためにはどのような演出をしたか」、「組織課題の解決に動画をどうやって結び付けたか」などを、目的別に事例をご紹介します。
目的① 従業員の関係性構築
新入社員へ向けて、「コミュニケ―ション促進」「既存社員との一体感」といった効果を与えるための演出

・役員や先輩方からの歓迎メッセージを、社内の仕事風景を交えて収録していただき、安心感が持てるような軽快な音楽とテロップを付け、作成しました。
・オフィス周辺のグルメスポットや社員の休日の過ごし方を、実際に現地で撮影し、その土地で働くイメージがしやすいような演出をしました。
目的② 帰属意識の向上
演出:派遣先で働いている方、リモートワークの方に向けて「エンゲージメント向上」「モチベーション向上」といった効果を与えるための演出

・永年勤続者から頂いたコメントを、明るく前向きなテイストでまとめ、早期離職を防止するようオープンでホワイトな構成にて作成しました。
表彰式では、受賞を逃してしまった方の意欲が高まるような特別感のある高級なテイストで作成しました。
・オープニング映像では、前回のイベントにて撮影していた「写真」を、動きのある編集を加えて動画にしました。
写真は歓談中やゲーム中のものを多く使用し、1人1人の参加感を高める効果も与える演出をしました。
目的③ 会社の一体感の醸成
演出:表彰式の際、社員全員に向けて「ナレッジ・情報共有」「従業員を労う」「感謝を伝える」といった効果を与えるための演出

見やすい資料や効果音などを入れて編集し、組織内でデータとして共有できるようにコンパクトにまとめました。
・企業CMに出演しているタレントから、従業員に向けて応援メッセージをいただき、特別感や一体感を醸成出来るような演出をしました。
最後に
いかがでしたでしょうか?
組織課題を解決するために、効果的な動画作成が必要だという解説をさせていただきました。 誰でも簡単に編集が出来るようになってきているので、是非効果的な演出をたくさん使用して、満足度の高いイベントにしてください。
工数が負担に感じる方や、編集技術が不安な方は、是非イベモンへご相談ください。 企業様の課題解決へ向けて、動画を含めた「イベント企画→運営→施行後フィードバック」のフルプロデュースをさせていただきます。