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内定者フォローとしての交流に注意するポイント5選【2022最新】

夏本番となり、新卒の内々定通知が一段落する時期となりました。10月の内定式に向けて準備が進んでいる企業も多いのではないでしょうか。
この時期から入社まで、内定辞退防止のために「内定者フォロー施策」についても意識して取り組まなくてはなりません。「例年やっているから」と、何となく内定者懇親会や入社前研修を実施されている企業も少なくないと思います。しかし、せっかくイベントを実施するのであれば、内定者にとっても企業にとっても有効な施策を実施すべきかもしれません。

以前、イベモンのコラムでも内定者フォローに有効な施策として、「社内報」「内定者懇親会」「グループワーク」をご紹介しました。

必見!内定辞退を防止するフォロー施策とは?【原因・事例】

今回は、今一度、内定者フォローとは何なのかを整理し、内定者との関係性を強化するために、具体的にどのような点に注意して交流すれば良いか、ポイントを5つご紹介します。

 

1.内定者フォローはなぜ必要?

 

そもそも、なぜ内定者フォローが必要なのでしょうか。

2022年4月の有効求人倍率は1.23倍(※厚生労働省『一般職業紹介状況(令和4年4月分)について』より)で、現在は売り手市場となっています。また、採用活動のオンライン化によりエントリーのハードルが下がっているため、近年は内定辞退も増加傾向にあります。「とりあえずエントリーする」「とりあえず内定をもらう」「あとから吟味して一社に絞る」といった学生が増え、内定辞退の増加の一因となっています。

 

 

具体的には、2022年新卒の内定辞退率で63.5%(リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職プロセス調査』2014年卒~2022年卒の10月時点のデータより)となっており、3人に2人が内定辞退を経験しているという高い水準です。

採用活動のオンライン化による影響は学生の不安にも繋がっています。会社を訪問して職場を直接見る機会が少ない、対面で社員と接する機会が少ない、といった要因から、内定した会社の労働環境や人間関係に不安を感じ、のちにミスマッチが生じることも多くなっています。このような学生の不安やミスマッチは、内定辞退や入社後早期退職に繋がっていくのです。
せっかく縁があって採用した内定者ですので、しっかりと内定者フォローをおこなうことが大切です。密なコミュニケーションをとり、信頼関係を築き、4月から会社の一員として入社し長く活躍する社員になってほしいものです。

 

2.内定者が求めているものとは?

せっかく内定者との関係を強化しようとしても、うまくいかないこともあります。
内定者の本音の一例をご紹介します。

・内定者懇談会が面倒
・内定先からの連絡が多すぎる
・予定がある
・つまらなそう
・必要性を感じていない

上記のような、企画している担当者様には耳の痛いコメントが実際の声の中にはあります。
では、逆に内定者が求めるフォローとはどのようなものでしょうか?内定者の求めるものを理解し、企画・告知・実施することで、相互に実りある施策にしましょう。

 

■働くイメージづくり

 

「内定してから入社までに不安を感じたことがある」という学生は90%にも上ります。そのうちの約60%が「仕事についていけるのか」「入社後、人間関係がスムーズにいくか」「社会人の生活リズムになれるのか」といった社会人生活を送るイメージが掴めていないことによる不安です。(株式会社ディスコ キャリタスリサーチ『調査データで⾒る「内定者フォロー」-2021年卒調査-』より)
会社の雰囲気や先輩社員の業務の流れなどを積極的に発信する施策で、内定者自身が「入社後の自分の姿」をイメージできるようになることが理想です。

 

【オススメのフォロー施策】
・社内報・SNSの活用:会社の最新情報や雰囲気を知り、企業理解が深まる
・職場見学会、先輩社員座談会:実際の職場や社員を見学し、働くイメージを明確化
・職場体験、内定者インターン:実際の職場を体験することで、入社後の業務への不安を払拭
・内定者研修:社会人としてのマナーを事前に身に着け、社会人デビューへの不安を軽減
・懇親会:先輩社員や他の内定者と交流することで、早期に帰属意識を醸成し入社への期待が高まる

 

■同期・先輩社員とのコミュニケーション

 

ここで、4月入社後の新入社員による社内コミュニケーションに関する調査結果についてご紹介します。新入社員が「もっとあったらよかった」と感じていたものは、「同期との交流」が40%、「社内の他の職場の人との交流」と「職場メンバーとの業務外の交流」が30%でした(リクルートマネジメントソリューションズ(2021「新卒入社1年目オンボーディング実態調査」より)。多くの新入社員は人間関係構築のためのコミュニケーションの機会を求めているという結果が見受けられます。

新入社員と近い年代の内定者も同じようにコミュニケーションの機会を求めています。入社前にある程度の人間関係を構築することで、入社への不安をある程度払しょくできるのではないでしょうか。

 

【オススメのフォロー施策】
・懇親会:先輩社員や他の内定者と交流することで、早期に帰属意識を醸成し入社への期待が高まる
・職場体験、内定者インターン:実際の業務に触れることで、入社後の人間関係構築の足掛かりとする
・グループワーク:同期同士のコミュニケーション、自分の存在意義や課題の確認

上記3つのように、内定者の求めている要素を取り入れて内定者フォローをすることで、内定者の不安を払拭し、内定辞退や入社後のミスマッチなどを減らすように意識してみてはいかがでしょうか。

 

3、内定者フォローで注意する5つのポイント

 

では、実際に内定者フォローを進める中で、気を付けることは何でしょうか。5つに分けてご紹介します。

 

①内定者と積極的に連絡をとっているか

採用通知をしてからほとんど連絡をとっていない、という担当者はいらっしゃいませんか?
内定者でなくても連絡がない、というのは不安になるもの。社会人になるという大きな変化を前にした内定者にとっては、なおさら連絡がないことは不安になります。メールやSNSを使って、会社の最新情報や職場の紹介はもちろん、社会人の日常についてなど、何気ない内容でも構いません。きちんと連絡をとって、「内定者として大事にされている」と感じてもらえることが重要です。

 

②内定者に会社を知ってもらう施策をしているか

採用活動の間にも会社を知ってもらう施策を数多くされてきたと思います。しかし、ここからはさらに一歩踏み込んで会社のことを知ってもらう必要があります。
「本当にこの会社に就職するのがベストだろうか?」「他にもっと良い会社があるのでは?」と悩んでいる内定者が、「入社後の自分の姿」を想像できるような情報を提供することが重要です。イメージしやすい若手社員の業務の様子や、各部署の仕事内容など、具体的な情報を用いて情報発信をしましょう。

内定者が「この会社に入社してこんなことを実現するんだ」と自分自身で納得できる情報発信にすることがポイントです。

 

③正しい情報を伝えているか

近年、SNSは内定者たちの情報収集ツールとして重要な役目を担っています。採用側である企業様も積極的に採用活動で利用しているのではないでしょうか。SNSは個人が匿名で情報発信できることもあり、正確性・信憑性の高低にかかわらず様々な情報が流れてきます。

内定者へ正確な情報を伝えていないと、SNSなどで信頼性の低い企業だと発信される可能性もあります。内定者フォローは信頼関係の構築も重要な役割の一つです。常に正しい情報を伝えるよう心がけましょう。

 

④アフターコロナに向けたフォローを実施しているか

コロナ以降多くの会社でリモートワークが取り入れられてきました。しかし、2022年春以降、段階的に原則出社へ移行する方針を発表している大手企業も出てきました。近年の内定者の多くは、学生時代の授業も就職活動もオンラインの比重が高くなっており、対面でのコミュニケーションが苦手な内定者も増えています。対面での仕事への不安を抱えている内定者も多くいるでしょう。

内定者研修のマナー研修などでは、アフターコロナにむけた対面でのやり取りも意識的に取り入れていきましょう。

 

⑤内定者フォローを強制していないか

ここまで内定者フォローの重要性をご紹介してきましたが、イベントの強制はむしろ逆効果です。内定者にも学校の授業やアルバイトなどの予定もありますし、飲み会や懇親会などは参加したい・したくないが分かれるイベントです。入社前からイベントを強制されることで、「入社後も残業も強制されるような社風なのか?」「ブラック企業なのでは?」という不安につながります。また頻度が高いと、「この会社に入ると飲み会ばかりなのか」と不安になる内定者もいるでしょう。懇親会などは「2か月に1回」くらいがちょうど良いとされています。

内定式や研修などのフォーマルなイベントはなるべく参加、懇親会などの気楽なイベントは無理のない範囲で、とメリハリをつけたイベントの開催が望ましいです。

 

 

 

 

 

 

 

ここまで、内定者フォローの必要性から、内定者の求めること、そして注意点までをご紹介しました。内定者フォローの成否は、入社してもらうことはもちろんのこと、入社後の会社と従業員の関係性にも影響を与えます。ご紹介した注意点を踏まえて、ぜひ有意義な内定者フォローを実施してください。

弊社イベモンでは、対面・オンライン問わず、内定式をはじめ、 内定者懇親会、Web見学会、さらには入社式・新人歓迎会等の、採用に関連した会社イベントのプロデュース実績が多数ございます。
また、「採用課題」の解決・「エンゲージメント向上」施策等をテーマにしたウェビナー開催や、無料相談会も実施しておりますので、お気軽にお問合せください。