昨年からリモートワークが増えたことで、ZoomやTeams、Webexといったオンライン会議ツールを使う機会が増えてきました。 最初はマイクのオンオフや画面共有が分からなかった方が、最近では会議や商談レベルなら問題なく使いこなせるようになったという方も多いかと思います。
2021年度は、自社で使い慣れたオンライン会議ツールを利用し、入社式や社員総会などをオンラインの開催を検討し、準備に取り掛かっている担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。 今回は、オンラインイベントを自社開催するときのポイントをご紹介いたしますので、ぜひご参考になさってください。
コンテンツ
テレビ番組を模倣したオンラインイベントを目指す
・プログラム作成
まずはプログラム、式次第を作成します。 入社式であれば、社長あいさつ、新入社員自己紹介、など従来行ってきたプログラムに沿って実施が可能です。実施方法がオンラインへ変更になるだけですので、開催は難しくはないと思います。
社員交流のために行う忘年会や懇親会のようなイベントであれば、オンライン向きの企画を考える必要があるため、情報収集とプログラムにアレンジをしていく必要があります。
オンラインでビンゴってどうやってやるの?
別の企画の方がいいの?
飲食物の手配はどうするの?そもそもオンラインで飲食するの?
従来の内容をオンライン向きに変更することも、従来とは全く違うオンライン向きの企画にすることも自由です。だからこそ企画に困ってしまうという幹事様もいらっしゃいます。 とにかく、まずは何を行いたいか考え、プログラム作成から始めましょう。
・配信スタジオの設営
オンライン会議では、社内の自席や会議室、リモートワークの参加者は自宅から参加することが多いと思います。入社式や社員総会のようなセレモニーの際、司会者の背景に生活感を感じると、せっかくのオンラインイベントも普段の会議の延長線上に感じてしまいます。 例えばテレビのニュース番組や記者会見でよく見るテーブルを用意したり、スポーツのヒーローインタビューのようなステージを設けてみましょう。するとオンライン配信の視聴者側もイベントに対する意識が引き締まり、良い意味での緊張感が保てます。
配信拠点には簡易的でも構いませんので、テレビのニュース番組や情報番組のようなスタジオを設営することをおすすめします。
・司会者の選出
司会者は、社内に顔が広い・臨機応変に対応ができる・盛り上げ上手な方に事前にお願いしておきましょう。 社内に顔が広い方であれば、参加者にコメントを求めるときもすぐに指名できますし、指名された参加者も答えやすいという利点があります。 臨機応変に対応できる方、いわゆるアドリブが効く方でしたら、ちょっとしたアクシデントで画面が切り替わらなかったり音声が届かなかったりしたときにも、うまく間を繋いでくれたり、ディレクターの指示に合わせて動いてくれたりと、滞りないイベント進行が期待できます。 司会者の盛り上げはリアルイベント同様、オンラインイベントでも重要です。
・メインカメラの用意
オンライン会議では、パソコンに付属もしくは外付けしたカメラで顔を映すことが多いかと思います。社内行事として行うオンライン配信であれば、司会者が顔だけ投影されているより、上半身も映っている方が見栄えが良くなります。 配信スタジオでは1台の固定カメラを用意し、そのカメラを通して配信することをおすすめします。 また、2台目のカメラがあれば、別の角度から司会者を映したり、別の場所からインタビューや中継が出来たりと、配信内容の幅が広がります。
・動画制作
最近は、自分で動画編集をしてYouTubeにアップすることが可能なほど、動画編集は手軽になってきています。 オープニングやエンディング動画を制作したり、行事によっては表彰や自己紹介といった内容の動画を作成することもおすすめです。
例えば表彰発表の場面で、司会者が「今年のMVPは○○さんです!」とだけ言うよりも、ドラムロールを流しながらMVP発表映像を流すような演出を取り入れることで、聴覚だけでなく視覚でも印象に残るイベント となります。
・BGM用意
表彰の場面ではドラムロールの話を挙げましたが、場面ごとのBGMも重要です。 イベントがスタートする前に「○○時スタート・しばらくお待ちください」といったテロップとともにBGMが流れていれば、参加者の期待も高まります。歓談中のBGM、プレゼン中のBGMなど、雰囲気を演出するためにBGMは必要です。 無料のBGM素材が集まったサイトもあり、手軽に取り入れることが可能です。
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・運営スタッフの事前練習
オンライン配信を行う場合、司会者を除く裏方のスタッフは何人必要で、どのような役割があると思いますか?
①イベント全体を指揮するディレクター
②カメラマン
③音響スタッフ
④オンライン会議ツール担当スタッフ
⑤タイムキーパー
⑥アシスタントディレクター
⑦配信チェックスタッフ
少なくとも7つの役割があり、長時間のイベントとなれば交代スタッフの用意も必要となります。当日の役割をプログラムに落とし込んでおくと何人必要か明確になります。
カメラの操作方法やBGMの音出し、Zoomのスポットライト機能やグループセッションへの移行作業など、普段あまり使うことのない機器や操作となるため、リハーサルの前に個人練習は必須と言っていいでしょう。
・リハーサルの実施と事前配信チェック
台本通りに行かないことは対面のイベント同様にオンラインイベントでも起こります。 実際に人が動いて物を動かし判明する問題もあります。万全の状態で本番を迎えるために、リハーサルは必ず行いましょう。 また、オンラインイベントで事前に確認しておかなければならないことが、配信チェックです。 社内にWi-Fi環境が整っている会社も多いかと思いますが、配信用のパソコンは無線ではなくa回線が安定しやすい有線で接続した方が良いでしょう。社内から参加する人が多い場合は、回線がパンクしないかどうかも確認しておく必要があります。 参加者にも事前にアクセスしてもらい、回線強度を確認しておくことをおすすめします。
イベント当日のコツ
・運営スタッフは役割よりも多めに
実際にイベントを運営していると、リハーサルでも想定されなかったアクシデントが起こることもあります。 急遽、物品を手配したり、参加者に連絡を取ったりする場合に、フリーの運営スタッフがいれば不測の事態にも対応ができます。運営スタッフは最初の想定よりも多めに設定しておきましょう。
・司会者用のモニターを設置
司会者は、基本的にカメラを見て話すので、配信状況が分かりません。 参加者の状況が分からないことが、リアルイベントとの大きな違いです。 少しでも配信の状況が分かるように、司会者用のモニターを用意しましょう。参加者の表情や反応がわかることで、司会者も当日対応を変更することが可能となります。よりリアルに近いイベントが開催可能になります。
・予備の企画を用意しておく
リアルイベントでは会場に参加者がいるため、不測の事態が起きた場合に、なんとかイベントそのものを進めることは可能です。 しかし、オンラインイベントは参加者がその場にいないため、用意していた企画が出来なくなってしまった場合に、イベントが進行不能となってしまう可能性があります。 オンラインイベント用のゲームアプリやアンケートアプリを使ってイベントを計画する方もいらっしゃると思いますが、アプリに頼らない企画を予備として用意しておくとよいでしょう。 オンラインイベントを極めようとすれば、もっとたくさんのコツはございますが、オンラインイベントを初めてやってみる段階であれば、今回取り上げたポイントを踏まえたイベント企画を行ってみてはいかがでしょうか。
オンラインイベントを自社開催するときのコツを今回はご紹介しました。 昨年はリアルイベントもオンラインイベントもできなかったため、今年は何かやりたい、という方はぜひご参考にしてみてください。 また、オンライン向きの企画が分からない、会社に機材がない、配信の仕方が分からない、という方もいらっしゃるかと思います。 いきなり自分たちで企画や運営するのは難しいのではないか・・・ という方は、丸ごと企画から運営まで手伝ってくれる会社や、機材のレンタル会社、配信運営会社もございます。 オンライン未体験の方は、2021年にぜひ一度はオンラインイベントを体験してみましょう!